青い会社に乗る理由

日本の航空大手には赤と青の会社がありますが、青に乗ってます。

タイトルが不正確でした。青い会社に乗る理由というよりも、正確には「赤い会社に乗らない理由」です。

1999年のニューヨーク出張以来、基本的には青い会社の飛行機を利用しています。サービスに満足しているということもありますし、最初に利用したニューヨーク便の印象がとても良くてマイレージサービスに加入したということも大きいですね。

たぶん人生で始めて飛行機に乗ったのは小学生の時、福岡発=羽田行きの今となっては懐かしいジャンボジェット機(747)でした。そのときは赤い会社でしたね。2階席に上がる階段を見上げて、いつかは2階に乗ろうと思っていました。その後も、仕事で羽田から札幌や福岡などに行ったこともありましたが、その時も赤い会社を利用しました。というより、当時はまず赤い会社で便を探して、無ければ仕方なく他社も探すという順番だったと思います。赤い会社がフラッグシップ・キャリアで、政府専用機を運用し、国際線を独占していました。その会社を舞台にして、スチュワーデスを主役にしたテレビドラマも放送されていました。

自分の中では赤い会社がダントツの1位で、青い会社も含めて他にも航空会社があることは知っていましたが、その他大勢という認識でした。それが変わったのは、赤い会社が倒産した辺りからです。

赤い会社のサービスデスクが東京の山手線有楽町駅前にあり、通勤で朝晩と前を通っていました。赤い会社の方が路上で配っていたツアーパンフレットをもらったこともあります。

ある夜のニュースで「赤い会社の社長が先頭に立って、会社再建のために販促チラシを配る。」と報道されていました。その場所が有楽町駅前だったわけです。翌日の朝の通勤時、社長や社員の方々、そして多くのテレビカメラが駅前の通りを埋め尽くしていました。社長まで出てきて路上でチラシを配る姿を見て、再起に向かって頑張ってほしいと思いました。その日の夜のニュースでは、通勤客に声掛けしてチラシを配る社長の姿、社員の方々が映っていましたし、自分もどこかに映っていたかもしれません。

ところが翌日以降、有楽町駅前には誰もいませんでした。その後も数年、通勤で有楽町の赤い会社前を通りましたが、赤い会社がチラシやパンフレットを配っている場面には遭遇していません。「あの赤い会社が再起に向けて始動した!」と衆目を集め、テレビで報道されるために、社員の方に混じって社長が路上でチラシ配りパフォーマンスをするのは分かります。ただですね、社長だけではなくて、その他の社員の方々も全くいなくなるというのはどういうことでしょうか? 昨日のあの姿は完全にテレビ撮影用ですか? しかも、たった一日だけ? 他の会社が同じことをしていないとは言えませんが、目の前で起こった事が原因で赤い会社の姿勢が信用できなくなりました。

信用やブランドって、積み上げるのには時間が掛かりますが、きっかけがあると崩れるのは一瞬なんですね。その日以来、赤い会社の飛行機には一度も乗っていません。赤い会社の航空券を探すこともしていませんし、比較サイトなどで青い会社より安くても選択していません。それに今は、赤い会社の1強時代は終わって、青と赤の2強時代です。青い会社だけを選択していて困ったことはありません。たぶん、青い会社が潰れて無くなるということでもない限り、今後も赤い会社に乗ることは無いと思います。

以上、少し吐き出しておこうと考えて書いてみました。

Updated: 2025年3月1日 — 3:46 PM