昔のことですが、ポケモンに助けられたことを思い出したので投稿しておきます。
1999年のニューヨーク出張で、ゴディバのチョコが安くて嬉しくて、リュックひとつにゴディバだけを詰めて日本に帰って来たことがありました。
JFK空港の荷物検査でX線検査を通してから、バッグを開けろと言われ、リュックの中を見せるとゴディバのチョコレートだらけ。今はアソートでしか売っていませんが、当時はラズベリーチョコのビスキュイが単独の商品として売られていました。ニューヨークにはゴディバの店舗がたくさんあり、12枚入りの箱が日本の半値近くで売っていました。それが大好きで、その他のチョコレートと合わせて20箱くらいをリュックに詰めて、日本に持ち帰るつもりでした。
ゴディバのチョコレートはロックフェラーセンターの職場で食べるおやつ用にも買っていて、アパートのドアマンに「あなたにプレゼントします」と渡して喜ばれたこともあります。
そんなチョコレートですが、個人が食べるには大量だと思われたのかもしれません。保安検査官に「これは何だ?」と聞かれ、「自分用のチョコレートだ。」と答えましたが、どうも納得していないようです。「怪しいぞ、こいつ。オヤジがチョコレートをこんなに大量に食べるのか?商売の仕入れじゃないのか? もう少し調べる必要がありそうだな。」という雰囲気が出ていました。面倒なことになってきたな、飛行機に間に合うだろうか、と心配になってきました。
その当時は見たことがなかったのですが、ここ数年は空港の保安検査で不正に商品を輸入しようとする人たちのことが、テレビ番組で放送されているのを見ることがあります。今から思えば「不正輸出入」をしようとするひとりとして見えたのかもしれません。
そして、いくつかあるリュックのチャックを開けて中を検査していきました。そのひとつに子供用に買った英語版のポケモンコミックが入っていました。検査官が目を見開いて、「ポケモンだ!」という表情になったのが分かりました。これは何だと質問される前に「子供用に買ったポケモンコミックだ」と言うと、急に表情が緩んで大笑いして「Pokemon Comic ! OK, OK!」。他にも何か言っていたようですが、これまでの険しい検査が嘘のように荷物の検査が終わり、無事に解放されました。
ポケモンの威力を感じた日でした。